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これはすべてのライブハウスやミュージシャンの話ではありません。
また、我々に対してとても良心的に接してくれているライブハウスの方が遥かに多いことをお断りしておきます。

昔、私がこの世界に入った頃、1970年代中頃。
当時は日本では主に「ジャズ喫茶」と言う営業形態でジャズのライブが行われておりました。
私がよくお世話になった、心斎橋の「デューク」というお店では当時、確か500円のチャージでした
(コーヒーも300円だったと思う)。
それでも一回、土曜日の昼間に、なんでかわからんけどトリオでやって一人あたり15,000円超えたことがあって
「これ、営業の仕事と変わらんやん!」とかいった記憶が有ります。
単純計算で 15000*3/500 = 90人入ったわけ。
土曜の昼間に。何の変哲も無い普通の関西のピアノトリオが。今じゃ考えられない!!!

そんなことはどうでもいいんで、
その頃、東京は勿論、関西でも、
○○(<-リーダーの名前)トリオとか、○○クインテットとか、たまにちょっとオシャレな名前を付けたりとか、
とにかく”ミュージシャンが自分の意志で組んだバンドが演奏する”のが当たり前でした。
たまにマスターに「いいラッパがいるけど一回やってみない?」と言われることも有ったけど、
基本は自分たちのやりたいメンバーでやる、というところにありました。

それが最近、「うちではメンバー選ばせないねん」なんてことを言う店が有るときいて、
こらまた「クリビツギョウテン」。私たちは機械の部品じゃないんだから。
「ピアノとベースとドラムと歌。適当に組み合わせたらええやん。」
ならまだしも、
「この歌、このピアノじゃいやや、と言うとったけど、自分の下手なのピアノのせいにしてるだけやん」
となって、しまいに
「このピアノ、このベース気に入っとるから組まさんといたろ」
これはないか?

そりゃ一応プロですから、やれといわれりゃどんなメンバーとやってもある程度の演奏は出来ますわな。
しやけど本人が「こいつとやった方がやりやすい」と言っている人をわざわざはずすメリットって何でしょね?

ま、もっとも、こうなったのは我々のほうにも責任があります。
その昔は”バンドリーダー”はいわゆる親分肌の人が多く、「こわい」かわりにちゃんと面倒を見てくれました。
よっぽどのことが無い限り、メンバー放ったらかして自分だけ仕事に行ったりしなかったし、
特別な仕事でも普段通りのメンバーを連れて行ってくれたり。
それに引き換え、今はみ〜〜〜んな「自分のこと」でせいいっぱい。
個人で仕事が入れば、バンドで、という発想は全く無くなるし、
ちょっと良い仕事が入ればいつもやってるメンバーじゃなく別の少し腕の立つ人間と入れ替える。
こんなことを繰り返しているうちに我々は「個人演奏家」になってしまったんでしょうな。
で、お店の方も○○バンドにお願いするのでなく、
ピアノは○○、ベースは○○、ドラムは○○を使ってやる、
という姿勢になってくる、と。
するとさっき書いたみたいに、
「うちではメンバー選ばせないねん」は「うちの頼みやすい人しかあかんで。そんなうちの知らん奴、頼まんといてや」と読み替えれますわ。

店に行くまで、今日僕は誰と演奏するのかわからずに行くこともしばしば。
勿論、仕事はできますよ。それでも。でも、これでい〜んだろうか?
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コメント
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» 無題
ようないわな~
年取って御用も無くなって・・・
大虎屋亭太楽 2009/01/09(Fri)14:55:51 編集
» 無題
音楽がどうの、という以前に「仕事」の発注として間違ってますな。
仕事というよりボランティアに小遣いあげてる感覚ではないかと。。。根は深そうっすね。
ルパン 2009/01/11(Sun)09:40:25 編集
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